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精神と音楽の交響 (2)

精神と音楽の交響 (2)

講話「精神と音楽の交響」

imamichi

今道友信 東京大学名誉教授

※以下の記述内容は、当日会場において配布された、今道友信のレジュメの内容を抜粋転載したものです。

講話「精神と音楽の交響」(1)


(再生時間 17分39秒)

1.ルネサンス(renaissance←rinascimente 再生、復活)

a)地獄篇第3歌の7行目 有名な地獄篇の碑銘の終行を読むや、Danteはinferno(地獄)を絶望の府と解し、怖れてUingilioに縋る思いになるとき、恐怖を捨て怯惰を忘れよと言いVeigilioは、1.Ⅲ.19-24を見ると、

b)E poi che la sua mano a la mia puose
con lieto volto, ond’io mi confortai,
mi mise dentro a le segrete cose.

師は我が手を取り み手を重ねて、晴れやかな顔ではげましながら、私と入った、秘密の場所に。

c)Quivi sospiri, pianti e alti guai
risonavan per l’aere sanza stelle,
per ch’io al cominciar ne lagrimai.

そこにはためいき、嘆き、と高い呻きが星なき空に響かいそのため私は涙し初めた。

2.煉獄(淫罪)篇

d)煉獄篇第1歌のDanteの歌

Ma qui la morta poesi resurga,
o sante Muse, poi che vostro sono;
e qui Caliope alquanto surga,

聖なるミューズよ、われは汝が供奉、よみがえらしめよ、わが死せる詩を。

e)seguitando il mio canto con quel suono
di cui le Piche misere sentiro
lo colpo tal, che disperar perdono.

ミューズのひとりのカルリオペーも哀れなピケらが赦されるのをあきらめた程のショックを受けたあの佳き調べをわが詩につけよ。

講話「精神と音楽の交響」(2)


(再生時間 21分10秒)

3.天国篇の音楽と詩

f)日本人なら誰でも想起する宇治平等院の奏楽天女の群像

g)キリスト教徒なら誰でも知っている天使奏楽の図(Fra Angelico)

h)天国篇は光の詩篇である。光が音楽を象徴する場合が多い。

i)天国篇第23歌 97-102
Qualunque melodia piu dolce suona
qua giu e piu a se l’anima tira,
parrebbe nube che squarciata tona,

地上で最も甘やかな音を流して心を惹くメロディーも雲裂きとどろく雷のたぐいだ。

j)comparata al sonar di quella lira
onde si coronava il bel zaffiro
del quale il ciel piu chiaro s’inzaffira.

宝石のように天を飾ったあの麗しい碧玉の冠、天の竪琴の音に較べれば。

講話「精神と音楽の交響」(3)


(再生時間 20分26秒)

4.音楽芸術はtoposに支配されるtopicaであるか。

k)toposの力、空間の力、時間の力

l)toposに垂直に立つもの 超越思考の精神あこがれの力

m)昇り立つあこがれの夢の結晶 はるかな未知の郷愁の呼び声

5.結び

コンテンツ名 ダンテフォーラム2009 「精神と音楽の交響」
収録日 2009年3月15日
講師 今道友信

会場:イタリア文化会館
主催:森永エンゼル財団・イタリア文化会館・日本経済新聞社
収録映像:著作権者 財団法人エンゼル財団
本コンテンツでは、2009年3月15日、イタリア文化会館で開催されたダンテフォーラム2009「精神と音楽の交響」(約3時間半)の模様を配信しています。

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