京都とフィレンツェの対話 第一部 ダンテ『神曲』とイタリア・ルネサンス(高階秀爾)

京都とフィレンツェの対話 第一部 ダンテ『神曲』とイタリア・ルネサンス(高階秀爾)

第1部 フィレンツェの魅力、京都の魅力

ダンテ『神曲』とイタリア・ルネサンス 

高階 秀爾 京都造形大学大学院長


(再生時間 44分0秒)

<ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)年譜>
1274 この頃ベアトリーチェと出会う
1287 サンタ・クローチェ修道院の修練士とな る
1289 カンパルディーノの戦いに参加
1290 ベアトリーチェ没
1293 『新生』完成
1295 ジェンマ・ドナーティと結婚
1300 フィレンツエの頭領に選ばれる(教皇党)
1302 反逆罪により永久追放の宣告を受ける
1303 この頃「から『俗語論』を執筆(未完)
1307 『神曲』執筆始まる
1315 追放者恩赦を拒否
1317 ラヴェンナの領主グイド・ノヴェッロ・ダ・ポレンテに招かれる
1321 9月13日 ラヴェンナで没

『神曲』の構成
・地獄篇(34歌)、煉獄篇(33歌)、天国篇(33歌)
全14233行

地獄の構造
第一圏 洗礼を受けていない者
第二圏 肉欲の罪
第三圏 大食の罪
第四圏 吝嗇と浪費の罪
第五圏 怒りの罪
第六圏 異端の罪
第七圏 暴力の罪
第八圏 欺瞞の罪
第九圏 裏切の罪

煉獄の構造
七つの大罪(高慢、嫉妬、憤怒、怠惰、貪欲、大食、色欲)を浄める七つの環道

天国の構造
月天、水星天、金星天、太陽天、火星天、木星天、
土星天、恒星天、原動天、至高天 の十天

ダンテ『神曲』の冒頭の句
・「人生の道の半ばで正道を踏みはずした私が目をさました時は暗い森の中にいた」(平川祐弘訳)

・ダンテの生まれた年(1265年)がなぜわかるのか。『神曲』に記されたヒント

・「ここの道が崩れてから数えて、昨日の今からおよそ五時間の後がちょうど千二百六十六年目だ」(地獄篇21歌)

・「もっともここ三ヶ月来は、入国希望者は皆即座に許されてその方の舟に乗っている」(煉獄篇2歌)

・「私がはじめてトスカーナの大気を吸った時にも、生あるものの父なる太陽は、君方とともに生まれ君方とともに沈んだ」(天国篇22歌)

・『神曲』の主人公がダンテ自身であることはどうしてわかるか
・ ダンテの『神曲」がフィレンツェで本当に認められてきたのは15世紀になってから
・マルシリオ・フィチーノによる「帝政論」翻訳(1468)
・クリストフォロ・ランディーノ版『神曲』(1481)

コンテンツ名 ダンテフォーラム in 京都「芸術文化都市の戦略―フィレンツェの魅力・京都の魅力」
収録日 2005年2月13日
講師 高階秀爾
簡易プロフィール

講師:高階秀爾

(京都造形大学大学院長)

肩書などはコンテンツ収録時のものです

会場:京都造形芸術大学
主催:財団法人エンゼル財団・京都造形芸術大学・日本経済新聞社
収録映像:著作権者 財団法人エンゼル財団
本コンテンツでは、2005年、京都造形芸術大学で開催された2つのシンポジウムの模様を配信しています。

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