第189回 特別講義 「日本の創意 - 源氏物語を知らぬ人々に与す」(続)
前回に引き続き「日本の創意 - 源氏物語を知らぬ人々に与す」を説明し、『源氏物語』が日本文化に与えた影響を解説する。そして、「源氏物語全講会」に流れる熱い思いに触れ、終了する。
折口信夫「日本の創意 - 源氏物語を知らぬ人々に与す」(3)
・『丹後国風土記逸文』から
女性を中心とした貴種流離譚
・女性が主人公の貴種流離に対して、第二の流離ともいえるのが光源氏の須磨明石への流離
・折口先生の錯覚
夢の浮き橋
源氏物語の影響と源氏物語全講会
・紫式部が書き始めた頃から当時の貴族社会で注目された物語
藤原道長、更級日記の作者
・生活の細々に影響が及んでいる物語
偐紫田舎源氏、源氏香等
・源氏物語全講会について
三矢重松から折口信夫へ
國學院から慶應へ
<参考>https://angel-zaidan.org/genji_history/
・なぜ三矢重松は国学最後の人と言われたのか
本居宣長が残した緻密な遺言書
東京に移った本居家で、宣長の命日に行っていた祭りの中心になっていたのが三矢重松
三矢重松の祭りを行ったのが折口信夫
・日本人にとっての『源氏物語』
宣長、三矢重松、折口信夫という形で継承せられてきた熱い思い
・文献学でも届かない心の古代を解明する時に、『源氏物語』をそういうための一つの大事な心の置き場所、足の踏み場として、着実に読んでいく必要が起こってくる。
コンテンツ名 | 第189回 特別講義 「日本の創意 - 源氏物語を知らぬ人々に与す」(続) |
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収録日 | 2013年12月7日 |
講師 | 岡野弘彦(國學院大學名誉教授) |
平成25年春期講座 |
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