母親自身の生活設計 女性こそ「生活文化」の担い手(藤原房子)

母親自身の生活設計 女性こそ「生活文化」の担い手(藤原房子)

講演 母親自身の生活設計-女性こそ「生活文化」の担い手

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講師 藤原房子(評論家)

1.今日という日は一回限りのもの


(再生時間 3分04秒)

  • 今日という一日の大切さを改めて考えよう

「暮らしというものが自然になんとなく運ばれていく。なんだか便利になって、そんなに注意しなくても、それほど努力をしなくても、あるいはわれわれがそれほどしゃかりきにならなくてもスムーズに流れていく。そういう暮らしの中にいまどっぷりとつかっているものですから、『今日』ということに踏みとどまって考えるということが、とても希薄になっているのではないかという感じがしてならないのです。」

2.「進歩」してきた現代の暮らしを振り返ると


(再生時間 4分42秒)

  • 便利な道具が増えて便利になった現代の暮らし
  • 新聞連載「主婦業の温故知新」で書きたかったこと

「モノのない昭和20年代を過ぎて、昭和30年代ぐらいからどんどん生活が便利になりまして、既製品によって、わたしたちは苦労から解放されました。これは女性たちにとってはたいへんな福音だったと思います。そのために共働きもできるようになり、女性たちが自分自身をよりよく開花させるために勉強することもできるようになり、趣味にいそしむこともできるようになりました。」

3.商品の氾濫によって変質する生活文化


(再生時間 4分38秒)

  • 商品(モノとサービス)には「情報」が詰まっている
  • 生活文化を通じて培われてきた経験や知恵が急速に陳腐化する時代に生きる私たち

「一方で商品が非常に豊かになってくると、その一方では、私たち一人ひとりの持っていた「生活文化」というものはどんどん変質していきます。ある部分は小さくなる、ある部分は違うものに形を変えていく、というように。そういう状況のなかでいま私たちはどう考えればいいのでしょうか。」

4.日常からの発想を社会に反映させよう / これからの女性の役割


(再生時間 11分22秒)

  • 日常の場、生活の場からの発想が大事
  • 便利さによって、ゆとりとして得たエネルギーを今後どう使うかが問題
  • 「伝統的性別役割分業」が現代でも理想的なのか
  • 「守るに足る暮らし」を持っていますか

「いま一番問題になっているのは、社会のなかで、モノをつくるとか、販売するとか、それを使うとか、そういう段階々々で、男性と女性が別々の役割を果たしていて、そしてお互いのことをあまり知り合わないで、無駄を生じているとか、不便を生じているとか、そういうことがあるのではないでしょうか。そして、それをなくしていくということが、女性がこれから社会に向けて働きかけるべき、大きな仕事のひとつではないかと思います。」

コンテンツ名 エンゼル・フォーラムin神奈川「母親自身の生活設計」
収録日 1996年5月25日
講師 藤原房子
簡易プロフィール

講師:藤原房子

(評論家)

肩書などはコンテンツ収録時のものです

主催:(財)エンゼル財団
後援:経済企画庁、横浜市教育委員会
1996年5月、エンゼル・フォーラムin神奈川「母親自身の生活設計」が開催されました。本コンテンツでは、当日の講演・対談の模様をお伝えします。

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