フィレンツェに学ぶ芸術ルネサンス はじめに

フィレンツェに学ぶ芸術ルネサンス はじめに

開催趣旨

それぞれの民族の言葉―母語の中に民族の心は宿り、人々が心の拠り所とする文化は継承される。母語の中に内包されるものの見方・考え方・感受性が、民族固有の詩歌・文芸などの言語芸術世界、音楽などの音響芸術世界、絵画・彫刻・建築などの造形芸術世界の美を生む。そして、同時にそれはまた、文化の垣根を超え、時代を超えて、人々へ感動を与え続ける普遍的な美の世界を生みなす。

これからの成熟した生活文化の創造には、文化・芸術を楽しむ暮らしが重要な要素であるが、その中心に置くべきは、母語文芸の中に込められた民族の心と人間普遍の精神に心寄せながら、文化・芸術の奥深さを楽しむ暮らしの創造なのではないだろうか。

本フォーラムでは、このような問題意識を基点として、文化における母語の重要性についてその本質を語り合う。ラテン語中心の世界観の中、あえて母語のトスカーナ語を用いたダンテの詩作とその後のフィレンツェの芸術都市としての魅力、やまとことばを用いて民族の心の伝統である歌物語の世界を描いた紫式部と京都の芸術都市としての魅力。この両者をシンボルとして、母語と詩歌・人間精神の関係について考え、言語芸術世界の価値に光をあてる。そして、これからの文化性豊かな暮らしの創造に向けて、民族の心を宿す豊かな母語文芸を大切にすることの価値、文化・芸術を楽しむ暮らしのあり方、及び、文化性豊かな街づくりのあり方など、言語芸術世界を中心においた暮らしの創造のために大切にすべき考え方を解き明かしていきたい。

主催者挨拶

ヴィンチェンツォ・ラソルサ イタリア文化会館

松﨑昭雄 森永エンゼル財団会長

第1部 講演と対話 『神曲』と『源氏物語』を心の糧に―母語文芸の価値

講演 「『神曲』の世界から」

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今道友信 東京大学名誉教授・英知大学大学院名誉教授

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講演 「わが内なる母語」

okano岡野弘彦 國學院大學栃木短期大学学長・國學院大學名誉教授

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対話 「母語・詩歌を心の糧に」

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今道友信 東京大学名誉教授・英知大学大学院名誉教授
岡野弘彦 國學院大學栃木短期大学学長・國學院大學名誉教授

コーディネーター:松田義幸 実践女子大学教授・森永エンゼル財団理事

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第2部 パネル討論 世界遺産・フィレンツェの魅力―芸術ルネサンスの故郷に学ぶ―

問題定義「美術・芸術の視点から」

tanaka田中英道 東北大学名誉教授

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問題定義「歴史の視点から」

kabayama樺山紘一 印刷博物館館長・東京大学名誉教授

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パネル討論 世界遺産・フィレンツェの魅力―芸術ルネサンスの故郷に学ぶ歴史の視点から―

touron田中英道 東北大学名誉教授
樺山紘一 印刷博物館館長・東京大学名誉教授

コーディネーター:松田義幸 実践女子大学教授・森永エンゼル財団理事

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コンテンツ名 ダンテフォーラム2006 「フィレンツェに学ぶ芸術ルネサンス」
収録日 2006年12月3日
講師 今道友信、岡野弘彦、樺山紘一、田中英道、コーディネーター:松田義幸
簡易プロフィール

講師:今道友信

(東京大学名誉教授・英知大学大学院名誉教授)

講師:岡野弘彦

(國學院大學栃木短期大学学長・國學院大學名誉教授)

講師:樺山紘一

(印刷博物館館長・東京大学名誉教授)

講師:田中英道

(東北大学名誉教授)

コーディネーター:松田義幸

(実践女子大学教授・森永エンゼル財団理事)

肩書などはコンテンツ収録時のものです

会場:イタリア文化会館アニェッリホール
主催:森永エンゼル財団・イタリア文化会館・日本経済新聞社
収録映像:著作権者 財団法人エンゼル財団
本コンテンツでは、2006年12月3日、イタリア文化会館で開催されたダンテフォーラム2006「フィレンツェに学ぶ芸術ルネサンス」(約5時間)の模様を配信しています。

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