本文へ

ホーム > 自然 > 植物学者・近田先生と行く > 伊豆下田・爪木崎の自然(4)

伊豆下田・爪木崎の自然(4)

伊豆下田・爪木崎の自然(4)

夏の海岸植物

真夏の太陽が照りつけ、入道雲がわきあがる8月。植物学者の近田文弘先生にご案内をいただき、伊豆半島・下田市にある小さな岬・爪木崎で海岸植物の観察会を行ないました。前回5月に訪れた春の観察会から3ヶ月が経ち、植物のすがたはどう変化しているでしょうか。

観察のポイント

1)春とくらべて、夏の海岸の植物はどのような変化をしているでしょうか。
2)夏の強い日差しから、植物はどのようにして身を守っているでしょうか

1.真夏の強い日差し・暑さと植物


(再生時間 14分)

icon_part1

びっくりする葉の適応!

登場する植物:
ハマカンゾウ | 海岸型のカンゾウは葉が厚くなる
ハマミツバアケビ | 紫外線から細胞を守る厚い葉
カイガンマサキ | 葉が大きく、ピカピカしてくる
ホシザキハマサオトメカズラ | 光沢のある葉
テリハノブドウ | 海岸では光沢が増し葉脈がへこむ
ツルナ | 表面に短い毛を生やし、日差しに耐えている
イソギク | 葉の裏側を白くして反射光を防ぐ
ハマゴウ | 葉の裏側が白く、地面からの反射熱に対応
ハチジョウイノコズチ | 伊豆七島の海岸に生える
ハマアザミ | 太陽のエネルギーを効率的に利用するロゼット葉
ハマナタマメ| 葉の表面に毛を生やして日差しから身を守る

2.潮風・塩水から身を守る工夫


(再生時間 15分)

icon_part2

塩分への適応

登場する植物:
ハマユウ | 厚い果実の皮で潮水から種を守る
ボタンボウフウ | 裂けたかたちの葉が風を逃がす
ネコノシタ | 茎が地面を這(は)い、背を低くして強風に耐える
ラセイタソウ | 潮風の被害をふせぐ形で群生する
クロマツ | 潮風に強いが、時に被害を受ける
トベラ| 潮風の被害からどう回復するか
クサスギカズラ| 針状の葉で潮風に耐える野生のアスパラガス
オニヤブソテツ| 森へ移動すると姿が大きく変化する
クサギ| 葉をしおらせて水分を保つ
ハマタカトウダイ| 長い茎が地面を這い、先端部分だけが起き上がる

3.春に塩風の被害を受けた植物はどうなったか


(再生時間 3分)

icon_part3

被害のあった枝 あきらめるか、がんばるか

登場する植物:
ビャクシン | 塩風の被害直後の赤色から茶色へ変化し、枯死
オキナワハイネズ | 回復できなかった葉は枯死

4.嵐のあとの森 高木が塩水で枯死した森の夏


(再生時間 11分)

icon_part4

嵐の被害をよろこぶ植物たち
海岸の環境が生むめずらしい現象

登場する植物:
ツチアケビ | 土中の菌を食べ、嵐をこえて生き残る
ハゼの木 | 落葉樹で葉がやわらかく、塩水によって大被害続出
ナツボウズ | 森の奥深く被害をまぬがれる
ハマカンゾウとキスゲとの雑種 | 花の咲く時間と季節が重なった結果

コンテンツ名 森永エンゼルカレッジ子育て支援研究フォーラム 「自然がどんどん見えてくる 近田先生と行く植物観察会」
収録日 2008年8月7日
講師 近田文弘

制作・著作: 財団法人エンゼル財団

このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

講師:近田文弘

(国立科学博物館名誉研究員)

1941年新潟県生まれ。京都大学大学院理学研究科修了。理学博士。国立科学博物館植物研究部室長など歴任。専門は植物分類学で種子植物の系統分類、植物相の研究が主。その他、博物学、樹木学、植生学、民族植物学、景観学、環境科学、地球環境論、自然保護、自然観察など幅広く関心を寄せる。山野の押し葉標本を収集。自らの足で歩いて、自然を「観る」ことを推奨する。

詳しくはこちら

肩書などはコンテンツ収録時のものです

ページのトップへ戻る