図書館総合展グレートブックス・ライブラリ・カフェ|ミルワード神父のシェイクスピア物語
「シェイクスピアの劇は、カトリックのイギリスが消滅したという悲劇への、深い悲嘆として読まれるべきである。」
シェイクスピア研究の第一人者であるピーター・ミルワード上智大学名誉教授。今回のフォーラムでは、ミルワード神父による国際的なシェイクスピア研究の歩みを紹介するとともに、シェイクスピア文学をより深く楽しむための視点を語り合いました。
1.朗読|ミルワード神父からのメッセージ 『愛と無―自叙伝の試み』(人文書館刊)より
朗読 犬塚潤一郎 実践女子大学教授
今回のフォーラムでは、ミルワード神父が静養のために欠席されたため、予定されていたミルワード神父の基調講演の代わりに、その著書『愛と無―自叙伝の試み』(人文書館刊)より、「オクスフォードの四年間」「カトリック・シェイクスピア」「おわりに」の一部を、犬塚潤一郎 実践女子大学教授が朗読されました。
- オクスフォードの四年間
- カトリック・シェイクスピア
- おわりに
主書名:愛と無
副 題:自叙伝の試み
著 者:ピーター・ミルワード
翻訳者:安西徹雄
発行所:人文書館
発行年:2007年
2.講演|シェイクスピアにおける詩の永遠性
講演: 渡部昇一 上智大学名誉教授
- シェイクスピアのソネット(十四行詩)を読む
- アングロサクソンの「やまとことば」とギリシャ・ラテンの「漢語」を巧みに織り交ぜた詩
- 「時はすべてを滅ぼす」というが、詩に留めたものはものは永遠である
3.講演|シェイクスピアとミルワード神父と私
講演:門野 泉 清泉女子大学名誉教授
- ミルワード神父との出会い
- ミルワード神父のシェイクスピア研究
- 国際的なシェイクスピア研究の潮流を変えるミルワード神父の視点
4.講演|シェイクスピア、ミルワード神父、そしてわたくし 〜レジャー研究の自分史の回想と展望〜
松田義幸 尚美学園理事長・森永エンゼル財団理事
- 生誕450年を迎えたシェイクスピアを、いまどう読むか
- シェイクスピアの宗教的背景に迫るミルワード神父の研究活動の重要性
- 公開講座「ミルワード神父によるシェイクスピア物語」(2015年度開催予定)に向けて
5.シンポジウム part1|ミルワード神父のメッセージに答えて
パネリスト:
渡部昇一 上智大学名誉教授
門野 泉 清泉女子大学名誉教授
松田義幸 尚美学園理事長・森永エンゼル財団理事
司会:犬塚潤一郎 実践女子大学教授
- 『愛と無―自叙伝の試み』(人文書館刊)のテキストをふまえての意見交換
6.シンポジウム part2|シェイクスピア・モメントと現代
- 英文学史におけるシェイクスピア・モメント The Shakespeare’s moment(1590年-1610年)と現代
- 本当の古典は時間を経てからいよいよ輝き始める
- ビクトリア女王の時代とカトリシズム
7.シンポジウム part3|シェイクスピア、そして古典を読む意義
- 英語学習は実用だけでよいのか
- ピジョン・イングリッシュですませる人と知的訓練で外国語を学ぶ人
- 漢文が日本人の知力を高めたように、英語と向き合うべきではないのか
- 図書館は生涯にわたる本との出会いの場
- これからは社会全体が生涯学習を支援し、大学は社会にでていく時代である
さまざまな分野に精通し、経験、知識豊富な講師の方々をご紹介します。