身近な自然観察 生きものの冬越し

身近な自然観察 生きものの冬越し

たくさんの家が立ち並び、大きなマンションやビルがあっても、まちにはさまざまな生きものが生活しています。

寒い寒い冬。木々も葉を落とし、花もありません。でも、ちいさな生きものたちは、家の軒下や、大きな石や落ち葉の中、木々の幹などを利用して、エサを見つけたり眠ったりして、人の生活のすぐ近くで一緒に冬越しをしているのです。

普段の通学や買い物の時に、なにげなくあるいている住宅地や駅のまわりで、ちょっと足を止めて街路樹や花壇をそっと見てみましょう。木々に、その身をたたんだ小さな芽がついているところや、落ち葉の下の小さな生きものたち、たくさんの種類の虫などを観察することができます。

今回の観察フィールドも、前回の「まちの野鳥」と同じ世田谷区玉川・瀬田周辺です。駅前には大きなビルが立ち並び、そのまわりには、古くからの住宅地が広がっています。また、緑道にはさまざまな木々が植えられ、住宅の庭木やビルのまわりに植えられた木々など、多種多様なみどりが見られるまちです。
そこに暮らす小さな生きものたちがどんな様子でどんな場所を利用して越冬しているのか、その観察のポイント、見どころをご紹介しています。
また、この動画では冬越しを観察するときの準備や服装、観察のルールのほか、生きものを探しながら地域の自然環境のことや生息地の環境を保全・再生すること、生物の多様性についての大切さなど、こどもたちに伝えたいこともご紹介しています。観察会の参考にしてみてください。

制作・監修:NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク

目次

【動画】身近な自然観察 生きものの冬越し(15分間)
生きものの冬越しを観察する前に
観察のルール
観察のポイント
生きものの冬越しに便利な図鑑など

身近な自然観察 | 生きものの冬越し


 

生きものの冬越しを観察する前に

生きものの冬越しを観察するときには、しっかり防寒することが大切です。寒さの中で辛い思いをしたり、思わぬケガをしないように、帽子や、手袋もしっかり用意しましょう。また、草の実・枯草などが付着しない素材(ツルツルしたもの)のジャケットなどを着用しましょう。

〇寒さ対策、自己の健康管理をしっかりとしましょう。冬でも水分補給は大切です。暖かい飲み物などがあるとよいですね。

〇根堀り・シャベル・剪定ばさみなどがあると便利です。

 

観察のルール

生きものの冬越しの観察の時には、次のことに注意して観察しましょう。

〇周囲に気を配り、歩いている人や自転車、車に気をつけよう

〇人の家の周りを観察する時は、その家の人に聞いてからにしよう

〇生きものの越冬環境を傷つけないようにそっと観察しよう

〇重いものを動かすときは、大人と一緒に。必ず元通りに戻せるか考えてからにしよう

〇動かした石や、落ち葉は必ず元通りに戻す。

〇知らない生きものは触らないようにしよう(毒があることがあります。)

〇水の中の生きものを観察するときには特に注意して、大人と一緒に観察しよう

 

観察のポイント

観察会の時には単に生きものの種類を知ったり、記録するだけではなく、次のことについても参加者で話をして、私たちと生きものが一緒にすんでいる環境について考えるようにしましょう。

〇冬は、生きものたちはひっそりとしています。その環境を傷つけないようにそっと観察してみよう。

〇卵・幼虫・さなぎ・成虫、どんな姿で越冬しているか、観察してみよう。

〇気になること、気づいたことは、ノートに記録しておこう

〇落ち葉の下、土の中もよく観察してみよう

〇小さな生きものについてのトピック(雑学)も知ろう。

〇冬の間、生きものは何を食べているのかな、考えてみよう

〇生きものの食物連鎖、生物の多様性についても考えよう。

〇まちの中の小さな森の役割について考えよう

〇森やまちにすむ生きものと水辺とのかかわりも観察しよう

〇小さな生きものたちにやさしい暮らしをみんなで考えてみよう

 

生きものの冬越し観察に便利な図鑑・絵本

・『虫のしわざ観察ガイド』(文一総合出版)

身近な環境で見られる、虫たちが残すユニークで特徴のある食痕や産卵痕、巣や卵などの“しわざ”150種を、豊富な写真と共に紹介。植物に残された“しわざ”はもちろん、痕跡を残した虫の解説も充実。虫の“しわざ”を知ることで、虫の生き方が見えてくる、自然観察の新しい楽しみ方を提案する図鑑。新開 孝 著

・『しぜんたんけんずかん 落ち葉でしらべようどんぐりのいろいろ』(小峰書店)

小学校低学年から中学年向け。子どもたちの身近な「どんぐり」に着目し、その木が常緑樹であるか落葉樹であるかに注目してもらうことから、ていねいに観察し、調べることでどんぐりの種類がわかるようになっています。生物細密画家の松原厳樹さんの美しい絵は、子どもも大人も魅了される。

・『雑草のくらし あき地の五年間』(福音館書店)

植物はどんなくらしをしているのか?雑草の世界を5年にわたって見つめ続けてきた著者、甲斐信枝さんが、精魂傾けて描いた、比類なく美しくドラマにみちた大型科学絵本。

・『ハンドブックシリーズ』(文一総合出版)

生きものの冬越しには「水生昆虫3 ヤゴハンドブック」「冬芽ハンドブック」がオススメ。
自然観察や、環境調査に最適なシリーズ本。

コンテンツ名 身近な自然観察 生きものの冬越し
公開日 2020年3月30日
講師 NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク理事 工藤美紀
簡易プロフィール

講師:工藤美紀
(NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク理事、せたがや水辺の楽校インタープリター)

制作・監修:NPO法人せたがや水辺デザインネットワーク
主催:一般財団法人森永エンゼル財団

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